2007年01月06日

本:ブレイブ・ストーリー (上)

ブレイブ・ストーリー (上).jpg
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文庫化された宮部さんの作品だということで購入しましたが
内容は至って良質な児童文学でした。
何故この本が児童文学の棚に置かれていないのか、不思議なほどに。

ミステリーなど、いつもの宮部作品を求める人にはお勧めしません。
ファンタジーという言葉を受け入れられない人にもお勧めしません。

作品の説明は単行本の方にあったので割愛しますが
主人公ワタルを取り巻く人物、環境、そして変化する状況。
感情移入しやすい主人公だったので読み始めたら止まらず
一気に読み終えてしまいました。
宮部さんは子供の持つ、大人の部分を描くのが上手だなといつも思います。

ワタルは小学五年生で十一歳。もう一人の主人公とも言えるミツルも
おそらくワタルと同じ十一歳なのでしょう。
ジブリのアニメ映画「千と千尋の神隠し」を見た時も思いましたが
出来れば自分が十一歳の時に読んでみたかった。

十一歳は大人から見て子供なのかもしれません。
けれども、どんな大人にも、かつて子供であった次期はあるのです。
本作はどちらかと言えば子供向きかと思いますが
かつて子供だった大人が読んでもおかしくない物語だと思います。
子供の抱える問題の延長線上には大抵、大人の抱える問題が存在しますから。

宮部みゆきさんのあらゆる著作を愛読している私ですが、この本だけは「子ども向け」なのかと思い避けていて、今回文庫化・映画化されたのをきっかけに手に取りました。なので、まさかこんなにも大人が胸をしめつけられるような本だとは予想していませんでした。
確かにストーリー展開だけ見ると奇想天外でファンタジーだと紹介されるのは分かります(著者自身も以前にどこかで実在のテレビゲームから発想を得たと書いていました)が、この本の奥深くには現代社会のどっしりと重いテーマが横たわっています。「本当に恐いのは、怪物でも魔物でもなく人間の心」だということを主人公の亘(ワタル)の目を通して読者に実感させてくれます。
私は、またもや著者の筆力にはまってしまい、つらい試練にワタルがもがき苦しむ姿に涙し、また、よき友を得て喜びも勇気も分かち合うワタルの姿に安堵を覚えました。すっかり感情移入させられていました。これが「子ども向け」なわけがありません。
宮部みゆきさんの大人のファンの期待も裏切らない本だと思います。


著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
宮部 みゆき
1960年、東京生まれ。87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞。89年『魔術はささやく』で日本推理サスペンス大賞、92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞を受賞。93年『火車』で山本周五郎賞、97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞を、99年には『理由』で直木賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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posted by toy at 23:35| Comment(0) | TrackBack(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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